大山不動尊

高蔵山 大山寺は、千葉県鴨川市平塚にある寺院。
田舎の山寺といった佇まいで落ち着いた場所です。

札所としては、安房国札三十四観音の三十四番になります。

【歴史】

大山寺は神亀元年(724)に良弁僧正の開基になるとの伝承がありますが、確実な創建年代ははっきりとしません。
史料的には、建武五年(1338)の土地の寄進に関する文書が残っていることから、遅くとも、十四世紀前半頃には、大山寺が存在していたことは確実です。

当初は天台宗に属し、仏と神と自然崇拝が結びついた山岳修験の寺としておおいに栄えました。
戦国時代には、当地を治めた里見氏・正木氏の庇護を受けました。
明治五年(1872)に真言宗に変わりましたが、現在でも大山地区の祭礼では、この大山寺の境内に各地区の神輿が集合するなど、神仏習合の名残りが認められます。

◎『大山不動堂』千葉県指定有形文化財

現在の不動堂は、棟礼の記載から享和二年(1802)上棟されたことが確認できます。
その翌年、初代伊八(武志伊八郎信由)が正面を飾る彫物一式を制作しました。
伊八五十二歳の円熟した彫技が存分に発揮されています。
この彫物を含め、不動堂は県指定有形文化財です。


「境内立て看板より」

仁王門

本堂

波の伊八の彫刻