浮岳山 深大寺

深大寺は、東京都調布市深大寺元町にある寺院。
休日に参拝したせいか、境内は大変込み合っていました。

 深大寺は満功上人によって、天平五年(733)に創建されたという。この満功という人物の父母に深大寺草創の物語がある。『江戸名所図会』の記事から要約する。
 聖武天皇の御代というから、724年から749年のこと。この地に右近という猟師がいた(高麗帰化人の子らしい)。あるとき、やんごとなき女が来て妻になる。その名を虎といった。虎は猟師のなりわいである殺生をいましめて、右近もそれにしたがった。
 やがて娘が誕生し、その娘に福満という貧しい身分の童子が恋した。右近らは、二人の仲を裂こうと、娘を池の中島にすまわせたため、対岸から福満はなげき悲しんでいた。
 むかし玄奘三蔵が深沙大王のたすけによって、流砂川をわたった故事をおもい、福満はいっしんに仏に念じた。すると、池から霊亀が浮かんできて、その甲羅に福満がのると、中島に着くことができた。この福満の神明をきいた右近らは随喜して、娘と福満を夫婦にした。そして生まれたのが、満功という。満功上人は父に神明をもたらした深沙大王の社を建立、深大寺を創建したという物語である。年代が合わないのは目をつむっておこう。
 深大寺ははじめ法相宗であったが、貞観元年(859)に天台宗に改宗した。本尊の金銅釈迦如来倚像は白鳳仏として著名である。倚像とは台座に腰かけ両脚を垂らしている像をいう。

「江戸東京の寺社609を歩く」より抜粋

大黒天 恵比寿尊

深沙堂

延命観音

釈迦堂

元三大師堂

開山堂

本堂

山門

不動堂