赤坂氷川神社
埼玉・東京で200社以上あるという氷川神社、本社は埼玉県の大宮に鎮座する武蔵国一ノ宮「氷川神社」で、ここから各社に勧請された。
この総本社の由来は、記紀にみる考昭天皇(第五代)の御世、出雲国氷ノ川から杵築大社(出雲大社)を勧請したものという。
武蔵国造は、出雲国造の同族であって当地方の開拓は、出雲系一族によって行われたと思われる。
この社殿は、本殿・幣殿・拝殿の三つの建物が一体となった、いわゆる権現造の形式です。
江戸幕府の第八代将軍である徳川吉宗よって享保一五年(1730)に建てられました。吉宗は『享保の改革』と呼ばれる倹約政策をとったことで有名で、社殿にも当時の質実簡素な気風を見ることが出来ます。通常は将軍の寄進するような社寺であれば、軒下の組物を何重にも重ねたり、彫刻や彩色などで飾り立てたりするのですが、この社殿の組物は簡素で、彫刻も目立ちません。しかしただ質素なだけでなく、大きな雲形組物や吹寄せ垂木など軽快な意匠を取り入れる工夫も見られます。また全体は朱漆塗としながら、部分的に黒漆塗や黒色金具を用いることで引き締まった印象となっています。「境内案内」より
建部大社
建部大社は、滋賀県大津市神領に鎮座。
近江国一宮で、式内社「近江国栗太郡 建部神社名神大」の比定社。
近江一の宮
建部大社
御祭神
本殿 日本武尊
相殿 天明玉命
権殿 大己貴命
由緒
当社は近江国の一の宮と称えられ、景行天皇四十六年(西暦316)四月神崎郡建部郷千草嶽に、日本武尊の御神灵を建部大神としてお祀りしたのが創りである。
天武天皇白鳳四年(675)四月に近江国府のあった瀬田の地にお迂し、此の国の守護神として仰ぎ奉られる様になった。天平勝宝七年(755)には、孝徳天皇の詔により大和一の宮大神神社から大己貴命を勧請し権殿に奉斎せられ現在に至っている。
例大祭 四月十五日
船幸祭 八月十七日「由緒書」より
以下、摂末社
蔵人頭神社
行事神社
聖宮神社
藤宮神社
若宮神社
箭取神社
八柱神社
稲荷神社
大野神社
倭神社
倭神社は、滋賀県大津市坂本に鎮座。
日吉大社の杜外百八社の一社。
式内社「近江国滋賀郡 倭神社」の論社です。
祭神 日本武尊
配祀 両道入姫皇女
稲依別王
由緒
日本武尊は景行天皇の皇子で小碓命と称す、成務天皇(西暦131年即位)の御代に当神社を創立。醍醐天皇の御代に編纂した延喜式「神名帳」記載の倭神社は当神社のことで式内社として朝廷から民間まで篤く崇敬された。古来「森本社」と称し日吉大社の杜外百八社の一社に加えられている。
天台宗無動寺の鎮守社としても御神徳は輝き他府県の方々からの尊崇の念も篤い。
昭和十四年十月 無格社から村社に昇格し神饌幣帛料供進神社に指定された。
例祭 五月三日境内社 通尾神社
祭神 菅原道真公
元無格社 登志弖本村字通尾に鎮座のところ明治四十一年許可を得て当境内に移転する。「境内案内」より
延暦寺
比叡山 延暦寺は、滋賀県大津市坂本本町にある寺院。
最澄が、延暦四年(785)に比叡山に登り、比叡山寺(延暦寺の前身)を創建したことに始まる。
数々の名僧を輩出し、仏教史だけでなく日本史上に度々登場する古刹です。
境内一帯は国指定史跡。
平成六年(1994)に、ユネスコの世界遺産(古都京都の文化財)に登録されています。
比叡山は大きく三塔(東塔・西塔・横川)の地域に分けられ、これらを総称して比叡山延暦寺といいます。
駅 →(シャトルバス)→ 横川 →(シャトルバス)→ 西塔 →(徒歩)→ 東塔 と廻ってみました。
横川
比叡山のいちばん北に位置し、ひとしお霊峰の感のする横川は平安の昔から現代にいたるまで多くの文学作品の舞台となっています。この地を開いた慈覚大師円仁も日本人初の旅行記「入唐求法巡礼行記」を著すなど学究質の気風が満ちた修行場ともなっています。朱の色も鮮やかな舞台づくりの横川中堂をはじめ四季に法華経を論議することからこの名がある四季講堂(元三大師堂)、如法写経を納めている根本如法堂など比叡の面影を今に伝えています。
「リーフレット」より
西塔
美しい杉木立と静寂な空気につつまれた、西塔には山上でもっとも古いお堂で、天台建築様式の代表とされる荘厳な釈迦堂をはじめ伝教大師の御廟である浄土院や「弁慶のにない堂」と呼ばれる常行堂と法華堂、浄土宗をお開きになった法然上人のご修行の旧跡地青龍寺、そして坐禅止観が体験できる居士林などが有り、訪れる人々に心のやすらぎと神秘の世界へ導いてくれるのが西塔地域です。
「リーフレット」より
にない堂 (常行堂・法華堂)
東塔
さわやかな風に吹かれながら歴史を探索できる東塔には、比叡山延暦寺の総本堂国宝根本中堂があり、御本尊秘仏薬師如来をまつる宝前に1200年間守り継がれた「不滅の法灯」が光り輝いています。その他それぞれの一宗を開かれたお祖師像が安置されている大講堂をはじめ戒壇院や文殊楼、法華総持院、阿弥陀堂など重要な堂塔が数多く集まっています。又、天台の各宝物が収蔵展示されている国宝殿は厳かな雰囲気と安らぎを与えてくれます。
「リーフレット」より
法華総持院東塔・阿弥陀堂
戒壇院
文殊楼
日吉東照宮
日吉東照宮は、滋賀県大津市坂本に鎮座。
日吉大社の境外末社。
桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、銅瓦葺の本殿と、その前面にある桁行五間、梁間二間、一重、入母屋造、銅瓦葺の拝殿とが桁行三間、梁間一間、一重、両下造、銅板葺の石の間(相の間)によってつながれた建物で、権現造という形式の典型です。
この社殿は、日光東照宮に先立って、寛永一一年(1634)天海僧正によって営まれたもので、前面の三間の向拝には軒唐破風がつき、その後方に千鳥破風がつき、蟇股の彫刻は精巧にできています。また、内外とも装飾がきわめて華やかで美しいものです。
正面入り口の四脚唐門と周囲にめぐらされた透塀も美しく、社殿とよく調和しています。
大正六年(1917)四月に国の重要文化財となりました。「境内案内」より