石楯尾神社(佐野川)

石楯尾神社は、神奈川県相模原市緑区佐野川に鎮座。
延喜式高座郡石楯尾神社の論社の一つ。

祭神 神日本磐余彦尊・石村石楯・藤木姫

 第十二代景行天皇の庚戊40年、日本武尊東征の砌り、持ち来った天磐楯を東国鎮護のため此処に鎮め、神武天皇を祀ったのが始まりである。石村石楯は、高座郡の県主で当地の住人であった。第47代淳仁天皇天平宝字8年(764年)さきの太政大臣藤原恵美押勝反逆の折、貢のため上京中で押勝の首を取り乱を鎮めた功により、高座・大住・鮎川・多摩・都留の五郡を賜ったといわれ、石楯尾神社の保護者であった。
 幣殿・拝殿は、昭和12年に改築されたものであるが、本殿は室町時代の建築様式をよく伝えており建築史上貴重なものである。本殿棟札には、天保7年(1836年)11月氏子中・調写浄善石船謹記とある。神楽殿は、弘化2年(1845年)に建てられたもので、平常は中央部を通路として使用し、祭礼の折には厚板で覆い、奉納の舞・芝居の舞台として使用できるように工夫されている。
 平安時代初期に施行された延喜式〔延喜5年(905年)撰進、康保4年(967年)施行〕に誌されている相模国式内社十三社のうち、石楯尾神社は本社ではないかと言われている。

  昭和六十二年三月

「境内案内より」

鳥居

楽殿

社殿

境内社