龍田大社

龍田大社は、奈良県生駒郡三郷町立野南に鎮座。

式内社「龍田坐天御柱御柱神社二座名神大、月次新嘗」に比定され
二十二社の一に列せられる。

 旧社格官幣大社である。その祭神は天御柱命国御柱命の二神である。
 『延喜式祝詞に、崇神天皇の御代に万民が悪風洪水に苦しんだとき、「吾が宮は朝日の日向う処、夕日の日隠る処の立田の立野の小野に斎き祀れ、かくなせば永長の凶作も豊穣し、悪疫流行も自ら終息すべし」とご神示のあったところから、天皇が立田の宮を創建し給うたと伝えられる。
 さて祭神だが、天御柱命国御柱命は『古事記』などの神話には出て来ない神である。天御柱命の別名は志那都比古神といい、国御柱命は志那都比売神という。志那都比古神は『古事記』上巻の伊弉諾尊伊弉冉尊より生まれた神で、風の神であると書かれている。『日本書紀』の一書には、伊弉諾尊吹き出した息から、風の神の級長戸辺神(またの名を(級長津彦命)が生まれたとある。
 志那とは、息が長いという意味で、古代の人々は風は風の神の息から起こるものと考えていたので、この名が出たといえよう。だから竜田の神は風の神といえるし、竜田風神・竜田神とも人々は呼んでいた。

「日本の神様読み解き辞典」より抜粋

鳥居

社殿

[末社] 白龍神

[末社] 龍田恵美須神社

[末社] 三室稲荷神社

[末社] 神奈備神社